日本のポップカルチャーの研究家として知られる桜井孝昌さん(49)=東京都荒川区東日暮里=が4日午前0時半ごろ、同区西日暮里のJR西日暮里駅のホームから転落し、電車にはねられ死亡した。複数の目撃証言から、桜井さんは酒に酔っていたとみられ、誤って転落した可能性が高いという。産経新聞などが伝えた。
桜井さんは、早稲田大学政治経済学部卒業で、世界各地における日本のポップカルチャーの受容について研究していた。同紙によると、外務省が委嘱する「ポップカルチャー発信使」(通称「カワイイ大使」)のプロデューサーなどを務めていたという。
著書に、『アニメ文化外交』(筑摩書房、2009年)、『世界カワイイ革命』(PHP研究所、同)、『ガラパゴス化のススメ』(講談社、10年)、『日本が好きすぎる中国人女子』(PHP研究所、13年)などがある。ツイッターのプロフィールでは、「27カ国のべ156都市で文化外交活動中」と紹介しており、前日までツイートもしていた。
同紙によると、桜井さんをはねた電車は京浜東北線桜木町発大宮行き普通電車(10両編成)で、乗客約800人が乗っていたが、乗客にけがなどはなかったという。この事故により、山手線計11本で最大約1時間の遅れが出た。