写真や動画などを共有するスマートフォン用のアプリ「写真袋」の運営会社「AIRCAST(エアーキャスト)」(東京都千代田区)の社長、大野光明容疑者(55)が、「写真袋」で児童ポルノ画像が多数共有・公開されている状況を知りながら放置していたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)ほう助容疑で逮捕された。児童ポルノに関する事件で、アプリの運営会社側が摘発されるのは全国でも初めてだという。国内メディアが5日報じた。
報道によると、「写真袋」は、大量の画像や動画を保存でき、利用者が約400万人いる人気のアプリで、「合言葉」と呼ばれるパスワードを入れることで、他の利用者も画像や動画を閲覧・ダウンロード可能となる。一定期間は無料だが、一定期間後に閲覧・ダウンロードする場合は有料となり、この仕組みでアプリ運営会社は収益を得ていた。また、画像や動画の投稿者も、ダウンロード数に応じて商品券などに換金できるポイントを取得できる仕組みだったという。
大野容疑者は、「逮捕された事実は今は理解できない」(NHK)と容疑を否認している。本来は画像や動画を手軽に共有できるアプリだが、警察の調べによると、投稿された画像の3〜4割が児童ポルノだったという。ポイント獲得を狙ったユーザーが、有料期間に入った「合言葉」をツイッターなどで公開することで、児童ポルノ画像が不特定多数に公開されている状態だった。
NHKによると、警察は、大野容疑者が事実上、児童ポルノの画像を誰でも見られる状態にしていたと判断し、逮捕に踏み切った。