【CJC=東京】香港に本拠を置くカトリック通信UCANは16日、バチカン(ローマ教皇庁)の外交担当者が11日、北京に到着、中国側と会談したと伝えた。
バチカン代表団は、中国側との会談を終えてすでにローマに戻ったとUCANは報じている。会談に参加した双方の代表団の構成や人数、議題は明らかになっていない。ただ宗教の「中国化」を推進している問題に関する外交担当者の会談と見られている。さらに中国側は国務院宗教局の関係者も参加した模様。
中国は1951年にバチカンと断交。中国のカトリック教会は政府公認の「中国天主教愛国会」と、教皇に忠誠を誓う非公認の「地下教会」に分かれ、バチカンと中国は、司教の任命権限をめぐって対立している。
前任教皇ベネディクト16世時代に対中接触を担当したバチカンのピエトロ・パロリン国務長官は11日、「教皇は中国行きを望んでおり、門戸が開かれればすぐにでも出掛けると思う」と述べた。