マツダ(広島県府中町)は16日、エンジン始動のための電気装置「イグニッションスイッチ」の不具合を理由に、1989年1月から2005年12月に製造された「デミオ」や「ファミリア」など21車種92万2672台のリコールを、国土交通省に届け出た。マツダのリコール届によると、この不具合は出火する場合もあり、これまでに火災13件が報告されているという。
マツダによると、今回のリコールの対象となった不具合の原因は、エンジンを始動させるための装置であるイグニッションスイッチ内部のグリス量が多過ぎたことによる。スイッチ操作時に発生するアーク放電の熱によりグリスが炭化し、スイッチ内部の絶縁性が低下。継続して使用すると、ショートして発煙、場合によっては出火することもあるという。
一方、報道によると、マツダは03年の時点で出火の事例を把握していたが、原因究明やリコールなどの対応が遅れた。国土交通省はこの日、マツダに対して業務改善を指導した。
マツダは、「ご愛用の皆様には、大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。無償修理につきましては、交換部品の準備に時間を要するため、交換部品の準備ができ次第、順次ダイレクトメール等でご案内させていただきます」としている。
リコール対象車の一覧はマツダのサイトで。問い合わせは、マツダコールセンター(フリーダイヤル:0120・386・919、平日午前9時〜午後5時、休日午前9時〜12時・午後1時〜5時)か、問い合わせフォームで。