横浜市の大型マンション「パークシティLaLa横浜」が傾いていた問題で、マンションの杭(くい)打ち込み工事でデータ偽装があったことを認めた旭化成建材(東京都千代田区)に続いて、日立ハイテクノロジーズ(同港区)も15日、杭工事に一次下請として関与していたことを明らかにした。
発表によると、日立ハイテクノロジーズは、傾きが明らかになったマンションの杭工事で、工程の進捗確認や現場の安全確保などを行う一次下請として関与していたという。この問題をめぐっては、杭工事の実際の施工をした旭化成建材が、一部の施工データを他の場所のデータから転用し加筆するなど、偽装していたことを明らかにしていた。
日立ハイテクノロジーズは、「現在、不具合が発生した詳細な原因につきましては、三井住友建設株式会社(施工会社)様および旭化成建材株式会社(二次下請施工会社)様と調査を進めております」とし、「所有者様、居住者様ならびに関係各位の皆さまに、多大なご心配をおかけしていることを心からお詫び申し上げます」と謝罪した。
傾いていることが判明したのは、横浜市都筑区の住居棟4棟からなる最高12階建ての大型マンション「パークシティLaLa横浜」のうちの1棟。マンションの住人が昨年11月、2つの棟をつなぐ廊下の手すりにずれがあることに気づきて調査を要求し、明らかになった。傾いている棟は52本の杭で支えられているが、これまでに調査が終わった28本のうち6本が強固な地盤である「支持層」に到達しておらず、2本も打ち込みが不十分だった。
「パークシティLaLa横浜」は、三井不動産レジデンシャル(同中央区)が販売元で、三井住友建設(同)が施工会社。問題となっている杭工事は、三井住友建設が日立ハイテクノロジーズに下請に出し、日立ハイテクノロジーズがさらに旭化成建材に下請に出し、旭化成建材が実際の施工を行った。