日本キリスト教協議会(NCCJ)と韓国キリスト教教会協議会(NCCK)は14日から4日間にわたり、「北東アジアにおける平和:日本と韓国の教会の課題」をテーマに、日韓NCC共同協議会をソウルで開催している。NCCJが14日、本紙に明らかにした。
その企画資料によると、この会議は、「総合的な観点から二国の教会のパートナーシップを評価する」「統一と更新に関しての共通のヴィジョンと信仰を再確認する」「正義、平和、和解への献身を新たにする」「二国の教会が直面する緊急の課題に取り組む」「関連グループ、特に草の根レベルで活動するグループの間のパートナーシップを活性化する」という5つの点を目的としている。
両協議会は同会議の資料でその開催の文脈について、「2015年は第二次世界大戦の終結および朝鮮の独立と分断の70周年に当たる。70年を過ぎてなお、北東アジアの地政学的状況は一触即発の危険性をはらんでいる」と説明。
その一方で、「日本と韓国の教会、特に両国のNCCは和解に導く平和の声と希望の仲介人としての生き生きとした積極的なパートナーシップを展開してきた」とも述べ、1984年に静岡県御殿場市にある日本YMCA同盟国際青少年センター東山荘で、世界教会協議会(WCC)が北朝鮮と韓国のキリスト者を同じテーブルに集めて以来、朝鮮半島の再統一に向けた関係を築こうと行われてきた国際的なエキュメニカル運動の取り組みの過程である、いわゆる「東山荘プロセス」などに言及している。
さらに、連帯と協力は両国間の緊張や対立がある中でも活発に行われたとした上で、「両国教会の継続するパートナーシップは総合的な観点から評価される必要がある」と指摘。その上で、両協議会は、「NCCJとNCCKの最後の会議は2004年12月に日本で開催されたが、しかしこの11年間、両国の教会は政治や社会の保守回帰に直面した。彼らは過去の植民地支配が今なお癒えずにいることを目撃している。さらにこの地域の平和と安全は軍拡競争の激化によって深刻に脅かされている。この対立の中で、われわれは直面する課題に取り組むために、かつてない緊密さで協働するよう神から召し出されているのである」などと説明している。
この会議のプログラムによると、15日には韓国のイ・キホ博士(韓神大学)が「北東アジアにおける平和と地域の共存と繁栄の考察 日本と韓国の役割」と題して基調講演を行うほか、「北東アジアの平和建設のための日韓教会の役割」と題してパネルディスカッションが行われる。そして、17日には最終声明の採択と閉会祈祷が行われる予定。
日本と韓国から約60人の参加を予定している。NCCJによると、日本からはNCCJの小橋孝一議長、矢萩新一副議長、金迅野(キム・シンヤ)書記を含む16人が参加している。