昨年から今年にかけて西アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱に対し、リベリア教会協議会(LCC)が行った祈りと行動が認められ、同国政府から「アフリカの星の勲章」の勲3等に当たる「コマンダー(司令官)」という勲章が授与される。世界教会協議会(WCC)が10日、公式サイトで伝えた。勲章は17日の公式式典でLCCに授与される。
WCCのゲオルギオス・レモポウロス総幹事代行は、お祝いのメッセージの中で、リベリアの教会の努力を「エボラ熱の危機のただ中における希望の兆し」と呼んだ。リベリアにあるWCC加盟教会などが所属するLCCは、エボラ熱の危機の間、予防のための意識向上や、接触の追跡、食料や物資の支援、防護服を含む医療品の供給を感染地域に対して活発に行ってきた。LCC関連のいくつかの協力団体は、保健所を運営し、緊急医療の救援活動をエボラ熱の被害者たちに行った。
「私たちは、あなた方の国が深く傷ついたこの時における、あなた方の提唱活動や加盟教会の調整、実際的な取り組み、そして祈りの証しをとても意識している。私たちは寄り添う協力者であることを、そしてあなた方に与えられている栄誉を祝うことを、誇りに思う」と、レモポウロス総幹事代行はLCC会長代行のコルトゥ・K・ブラウン牧師に宛てた自らの手紙の中で述べた。
レモポウロス総幹事代行は、「この危機におけるあなた方の証しは、あなた方の国を超えたエキュメニカル運動に感銘を与えるものであり、苦しみ、恐怖の中にある人たちに仕えるために、共に活動している教会やエキュメニカル団体として必要な時に何を達成できるかを証しする」と付け加えた。
1982年に創立されたLCCは、主にプロテスタントの諸教派からなる全国組織。地元英字紙「デイリー・オブザーバー」(電子版)によると、LCCは昨年7月にカトリック教会の司教や福音派、ペンテコステ派教会の代表者らと共に、「神はリベリアに対して怒っておられる。リベリア人は祈って神の赦しを求めなければならない」などとする決議を全会一致で支持していた。
また、昨年8月には、エボラ熱と闘うために3日間自宅待機し、祈るようフェイスブックで全国に呼び掛けた。今年3月に開催した第29回総会では、新約聖書のヨハネの手紙三の2節「愛する者よ、あなたの魂が恵まれているように、あなたがすべての面で恵まれ、健康であるようにと祈っています」をテキストに、「飢餓や貧困との闘いにおける教会の役割」をテーマとした話し合いを行った。