米国で最大のプロテスタント教派が、連邦最高裁判所が今月末に下す予定の判決の内容にかかわらず、結婚は一人の男性と一人の女性の間にのみ認められるとする決議案を採択した。
南部バプテスト連盟(SBC)の年次総会出席者らは16日午後、他の決議案と共に第5号決議案について投票した。第5号決議案は、連邦最高裁判所に対し祈りをもって、「結婚が一人の男性と一人の女性の間にのみ認められると考える市民の権利を堅持する」よう呼び掛けるもの。
第5号決議案の一部には、「南部バプテスト連盟は、いかなる政府組織も、神による結婚の定義を無効にしたり、奪ったりする権威を持たないと認識しています」「連邦最高裁がどのような判断を下したとしても、南部バプテスト連盟は結婚についての教義的な、また公的な信条をゆるぎなく保持し続けることをここに再確認します」とある。
短い修正手続きの後、決議案は採択された。通過の際には会場から拍手が起こった。
「結婚についての公的な証しへの呼び掛け」とも呼ばれるこの第5号決議案は、オハイオ州のグレーター・コロンバス・コンベンション・センターで開かれた今年のSBCの年次総会で採択された。16日から2日間にわたって行われた年次総会には、米国内から何千人もの代議人が集まった。
第5号決議案はまた、SBCの信者に対し、「男性と女性を一つの体として結び付け、人類の文明の発展の基礎をつくるという結婚の目的についての聖書の記述に固く立ち」、「私たちの隣人を愛し、結婚の定義や公によいとされるものについて私たちに賛成しない人々も含む全ての人に対して、キリストの名によって敬意を持つよう」呼び掛けた。
SBCの結婚についての決議は、州レベルでの同性婚禁止の合憲性を問う連邦最高裁判所の判断を待つ中でなされた。判決は6月の終わりに出される予定。
結婚に関するこの決議は、今年の年次総会で取り上げられた9つの議題のうちの1つ。他には、北朝鮮における宗教的迫害に対する非難決議、ポルノへのアクセス制限を厳しくする呼び掛け、「米国内で合法とされている中絶という虐殺に対する拒絶」の再確認などがあった。
また、アーカンザス州スプリングデールにあるクロス・チャーチ主任牧師のロニー・フロイド議長の再任を決めた。