ベアンテ・ボーマン、ルリ子・ボーマン夫妻を招いて、新潟中越沖地震の救済のためのチャリティーコンサートが27日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センター(OCC)で行われた。東京交響楽団の主席チェロ奏者を27年間務めるボーマン氏のスウェディッシュで神秘的なチェロ演奏を聞こうと約120人が訪れた。
ボーマン氏は、バッハの「アリア」やシューベルトのソナタ「アルページオーネ」、サン・サーンスの「白鳥」など約10曲を、各曲の説明や、作曲家の生涯、またボーマン氏自身の証しなどを織り交ぜて演奏。プロのチェロ演奏と共に、曲に込められた作曲家の思いと信仰を結び付けて話し、時にはユニークな口調で会場を賑わせた。
また、キリスト者に与えられる「平安」とは「神様と人間がつながっていること」であると説明し、登山中に熊に出会ったことや、演奏中に起こったハプニングなどについて話し、そのような「理性」や自分の力ではどうしようも出来ない状況に陥った時でも、キリスト者として自身に「平安」が与えられていた経験を話した。
今回のチャリティーコンサートは、新潟県上中越沖を震源として7月16日に発生し、原子力発電所の火災や、全壊・半壊などを含め約950棟の家屋を破壊した中越沖地震の救済の目的で行われた。現地では、ワールド・ビジョン・ジャパンなどがすでに様々な支援を行っているということで、今回の募金は、地震によって教会の2階部分が崩れ、会堂を失うという被害を受けた日本ホーリネス教団・柏崎聖光キリスト教会(片桐宣嗣牧師)の支援に充てられる。
コンサートはOCCとお茶の水聖書学院(OBI)が共催し、OBI同窓会の後援で行われた。OCCでは過去にも同様のコンサートを開催していたが、ここ数年は行っていなかった。今後は今回と同様、一流のゲストを招き、互いに交わりができるような室内楽的な雰囲気のコンサートを開催していきたいという。