米カリフォルニア州南部で起きた大規模な山火事は発生から5日目の25日、高温乾燥の季節風がやみ、ほぼ延焼が止まった。被災地では、キリスト教団体による支援活動が早くも行われている。
国際NGOのワールド・ビジョンは地域の教会と密接に連携し、支援を受け取れずにいる子ども達や家族の要求を確認しながら現地に支援物資を送っている。
ワールド・ビジョンのジョー・カルセド氏(南カリフォルニア地域ディレクター)は、「我々は被災地にある80以上の教会と連携し、どこで我々の支援を必要としているのかを注目しながら、貧しい家庭や被災して取り残された家族、支援を受け取ることが困難な人々の確認を行っている」と報告した。
一方、米救世軍はすでに、被災者のために袋詰めの食料や洗面道具を配布し、現地の消防隊員と被災者に何千人分もの食事を提供した。今後は倒壊した家屋の再建など、長期的な復興支援活動にも携わる方針だという。
他にも南部バプテスト連盟や合同メソジスト教会、米福音ルーテル教会などのいくつかの教会でも具体的支援の動きを見せている。
今回の山火事による経済損失は、大きな被害を受けたサンディエゴ郡だけで10億ドル(1140億円)に上るとの試算も。25日には米ブッシュ大統領が被災地を視察し、仮設住宅の建設支援など、政府による迅速な救済を約束した。