イスラム教過激派組織「イスラム国」が後藤健二さんを殺害したとする映像を公開したことを受け、後藤さんの妻は1日、英国のフリージャーナリスト支援団体「ローリー・ペック・トラスト」のウェブサイトで、英文のコメントを発表した。
コメントでは、「健二の死の知らせに、私の家族と私は打ちのめされています」と悲しみをあらわにする一方、「個人的に大きな喪失を感じていますが、イラクやソマリア、シリアといった紛争地域にいる人々の苦悩を伝えてきた夫を大変誇りに思っています」と語った。
一方、同団体も同日、後藤さんを追悼するコメントを発表。後藤さんのジャーナリストとしての略歴を伝えた上で、「われわれの間で健二は、友、われわれの働きの支援者、そしてローリー・ペック賞の常連者としてよく知られていました」と紹介。「彼の死は、彼を知る全ての人にとって非常に大きな喪失です。彼の家族が通られてきたこれまでのことは想像もできません。全ての人が、彼の家族のプライバシーを尊重してくださるよう願っています」と述べた。
以下は、後藤さんの妻のコメント全文(原文英語)。
健二の死の知らせに、私の家族と私は打ちのめされています。彼は、単に私の愛する夫、また私たちの可愛い子どもたちの父親であっただけでなく、世界中の多くの人々にとって、息子であり、兄弟であり、また友でした。
個人的に大きな喪失を感じていますが、イラクやソマリア、シリアといった紛争地域にいる人々の苦悩を伝えてきた夫を大変誇りに思っています。一般の人々への(紛争による)影響に光を当て、とりわけ子どもたちの視点を通して、戦争の悲劇の外にいる私たちへ伝えることに情熱を注いできました。
この困難な数カ月間にわたって、私や私たちの家族を支えてきてくださった皆様に感謝します。
私たちの家族にとって非常に困難な時であることを想像してくださると思います。メディアの皆様には、私たちのプライバシーを尊重し、この喪失を受け入れる時間を私たちに与えてくださるようお願い致します。