アフリカ・ニジェールのデモ参加者が現地時間16日、フランスの文化センターを襲撃、また複数の教会に放火し、キリスト教のグッズを取り扱う店を略奪した。西アフリカ地域のいくつかのイスラム教国で起こっているシャルリー・エブド紙の風刺画への抗議から起こった暴動だ。
先々週、預言者ムハンマドの風刺画を掲載し、イスラム教徒を怒らせてきたフランスの風刺週刊紙の社員が、武装したイスラム教過激派によってパリで殺害された。
ニジェールの南部にあり、同国の第2の都市であるザンデールの警察は16日、道路でフランス国旗とタイヤを燃やしていた数百人に催涙ガスを発射した。
「抗議者たちは、地域のハウサ語でこう叫んでいました。『シャルリーは悪魔だ、シャルリーを支援する者は地獄へ落ちろ』」と、小売店店主のアブバカル・ママネさんは電話で答えた。
目撃者は、抗議者がフランス文化センターと警察官の家をくまなく探していたと話した。
以前フランスの植民地であったマリ、セネガル、モーリタニアの首都では、イスラム教の金曜の祈りのあと、平和的な行進が行われた。
抗議者たちは、先々週に起こったパリでの殺人事件にもかかわらず、なお先週のシャルリー・エブド紙最新号の表紙にムハンマドの風刺画を掲載したことに対して怒っていると語った。
モーリタニアの首都ヌアクショットで行われた抗議行動で掲げられたプラカードの1枚には、「シャルリー・エブドをトイレに」と書かれていた。
ニジェール、マリ、セネガルの大統領は先週、シャルリー・エブド紙のパリ本社への襲撃に始まる一連の襲撃事件の犠牲者との連帯を示すため、100万人を超えるフランス国民と共に行進した。
しかし、そうしたムードの変化を示す兆候として、アフリカで最も民主主義が安定している国の一つセネガルのマッキー・サル大統領は15日の遅くに、「私たちの見解からいえば、報道の自由は無益な挑発の方向へ向かっていくべきではないと考えます」と述べた。