全米で大ヒットを記録した映画『サン・オブ・ゴッド』(原題:Son of God)が10日に日本で公開される。公開に先立ち、同作の配給を行うブロードメディア・スタジオが、牧師や神父といった教会関係者700人弱を対象に特別試写会を実施し、映画.comによると、鑑賞後のアンケートで満足度97%の高評価を得たという。
この映画は、米国のヒストリーチャンネルで2013年に放送され、大反響を巻き起こしたドラマ「ザ・バイブル」を元に、同ドラマの製作総指揮を務めたマーク・バーネットと妻のローマ・ダウニーが、イエスの生涯にフォーカスを絞って再製作した映画。イエスの母マリアをローマ・ダウニー自身が演じたことや、イエスを演じるポルトガル出身の俳優ディオゴ・モルガドが、「Hot Jesus(イケメン過ぎるイエス)」と呼ばれて話題になったことでも知られる。
ペテロやマタイなどの十二使徒との出会い、ラザロの復活やパリサイ派との論争など、聖書に登場する有名なエピソードを織り込みながら、イエスの通った軌跡をたどる。その過程で現代と変わらない、当時の社会的な問題も描かれている。
全米で公開されるや、3日間で2650万ドル(約31億4千万円)の興行収入を記録し、3週連続でトップ10入りを果たした。その後世界中で公開され、大ヒットを記録し続けている。
映画.comによると、鑑賞した教会関係者からは、「イエスの生涯を聖書にしたがって語っている」「厚い聖書を読むのは大変です。映画で直接伝えることが出来ることに感動いたしました」「とても分かりやすく入門編のようなので、子どもたちでも見ることができますね」といった声が寄せられ、「伝道の参考にぜひ使いたい」という意見もあったという。
上映時間は138分。国内の担当者は、「多くの日本人は『宗教』と聞いただけで、どんな名作、話題作でも構えてしまいがちだけど、この映画はキリスト教信者じゃなくてもシンプルに楽しめるスペクタクルドラマ。この物語に詳しい人も、『すべての物語は、ここから始まる』のコピーの通り、日本人でも知っている有名な逸話や何となく知っていたという話が、『実はこういう意味だったんだ』と再発見しながら鑑賞できる。クリスチャンの方はもちろん、キリスト教を信じてない人でも、ぜひ劇場に足を運んでこの物語を堪能してほしい」と話している。
映画は、1月10日から新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー他で全国公開される。