東京メトロポリタンチャペルは20日、東京のお茶の水クリスチャン・センター(OCC)で「幸せな家庭セミナー」を行った。同チャペルは、さいたま福音キリスト教会(さいたま市)の坂下章太郎牧師が昨年から始めた教会で、日曜日に用事があり礼拝に参加できないという人に、土曜日に集会を行うことで、礼拝の場を提供している。
この日のセミナーに参加したのは数人だったが、異なるバックボーンを持った男女が集まった。坂下牧師は「私も妻もクリスチャン第一世。クリスチャンの価値観とは違う家庭で育った」と自己紹介。小学生のころ、ひょんなことから聖書を読み、憎んでいた父と同じ罪を自分も持っていることを知って衝撃を受けた。そして、イエスの十字架での身代わりの死の意味を理解し、クリスチャンになったという。
今回、家庭をテーマにしたセミナーを開いたことについても、「私は『大草原の小さな家』というドラマを見て、小さいながらも皆で助け合って生きる劇中のクリスチャンの家庭に感銘を受けました。日本でもあんな家庭を増やしたい」と、自身の証も交えてビジョンを語った。
現在、日本は3組に1組が離婚、4人に1人が再婚を経験しているという。坂下牧師はこうした現状に触れ、創世記1章と2章、またイエスの生涯の内容をもとに話を進め、「時間(Time)を一緒(Together)に過ごし、話(Talk)をし、触れ合い(Touch)、信頼関係(Trust)を築く5つのTが重要」と語った。
このやり方は、イエスと付き従った仲間との関係の築き方と同じと言える。彼らは3年半の間、旅を共にし、食事を共にし、時にはイエスは仲間たちにチャンスを与え、訓練もして、互いに時間を共有した。彼らと同じ時間を過ごすためには、現代のように職業に従事しながら行うと、単純に計算しても約60年かかるという。
「日本では『愛してる』や『ごめん』『ありがとう』などの言葉を口で伝えることに抵抗を感じる人も多いが、元々まったく違う文化で育った者同士。お互いに相手を選んだ責任がある。放っておいてよいことはないし、乗り越えた先に成長がある」と指摘。「神が結び合わせ、導いてくれたと信じる心、あの先生がこう言うとかヒュ-マニズムではなく、聖書に基づく信仰が大切」と強調した。
他にも夫婦の間で一致が必要なものとして、金銭の問題と性的関係を挙げる。どちらも世の中には誘惑が多く、公に話すことがはばかられる話題だが、夫婦は「神様が結び合わせたパートナーだということを忘れないでください」と伝え、諦めずに一致して信頼関係を築くことを励まし勧めた。
集会の後には参加者同士が自由に話す時間も設けられ、坂下牧師は参加者と交わりを持ち、個別にアドバイスも行った。
このセミナーは「結婚」「夫婦」「子育て」の3つのテーマで開かれ、第2回目の今回は「夫婦」をテーマに行われた。次回は「子育て」をテーマに来年3月12日(木)に行われる。問い合わせは、東京メトロポリタンチャペルのホームページ、または電話(048・686・9999)まで。