【CJC=東京】エボラ出血熱の急激な流行で、慈善病院船団体「マーシー・シップス」(本部米テキサス州ガーデンバレー)も、同名の病院船(1万6500トン)の派遣を見合わせている。
今回の流行の最初、昨年12月に発症したギネアへの出航を4月に中止した。さらにベナンのコトヌー港へ10カ月間にわたり訪問する予定だったが、隣接のナイジェリアでも発症したため、出航を延期した。同船はカナリア諸島のドックに定期点検のため入っている。
ドナルド・スティーブンス総裁によると、診療のための設備や専門医も手配しているが、ウイルスによる症状への対応はされていない。「アフリカは常に優先順位の上位にあるが、乗組員の安全がとにかく最優先だ。未感染国への展開も含め、目下検討中」と言う。
同船の乗員400人は40カ国から来ており、児童60人も乗船している。