聖公会の西アフリカ管区教会(CPWA)首座主教でガーナ・クマシ大主教のダニエル・サルフォ座下が、いずれかの日曜日を西アフリカを襲った恐ろしい病気、エボラ出血熱のための祈りの日と定めようと、世界中の聖公会信者に呼び掛けた。
サルフォ大主教は18日、ACNSとのインタビューで次のように語った。「世界中の聖公会教会に、いずれかの日曜日をエボラの主日として定めることで団結を示し、この地域に資源の分配をお願いしたい」と訴えた。
聖公会の援助
大主教が繰り返し強調したのは、必要な資源を西アフリカに移動させる上で、各国の聖公会が重要な役割を果たせるということだ。「各国の聖公会がその国の政府に、資源、とりわけ医療物資を、エボラに感染した地域に送るように嘆願するべき」と大主教は語った。
リベリア、シエラレオネ、ギニアなど、エボラに感染した国々を抱える、CPWAの一部である西アフリカ内陸管区のジョナサン・ボナパルト・ハート大主教もまた、物質的支援の必要性を最近訴えていた。「エボラ感染を防ぐため、使い捨ての手術用手袋、塩素、基本的な衛生キットが必要だ」
政府の対策
ガーナからはまだエボラに感染したという報告は出ていない。サルフォ大主教は、ガーナ政府がいかに感染を防ぎ、ウイルスが国境を越えて侵入してこないよう努力しているかを説明した。
「ガーナでは、政府が保健省と教会組織――これには聖公会が大きな数を占めていますが――を通して、エボラ予防に関する知識を広めています」と大主教。「またガーナ政府は保健省を通じて様々な厚生施設に器具と物資を提供し、一方で空港と国境付近に厳しい検疫センターを設けています」
教会による予防対策
このような非常時にガーナの聖公会は社会的・精神的役割を立派に果たし、多くの予防対策を導入して、エボラによる脅威に対処しようと努力している。提携団体と協力して、教会に関連する厚生施設に器具を揃えたり、このような危機を終わらせるため、そしてすでに感染した人々のための祈りの指導も行っている。
教育が鍵
サルフォ大主教は、聖職者たちが説教壇から教会員にエボラについて教え、注意を促すべきだと言う。また、聖餐式で一つの杯を分かち合うという伝統的な慣習を控えるようにという指示も出されている。「聖餐式は、聖体を聖別したワインに浸して頂くか、個別の小さなカップを使って行うのが最適」と大主教は言う。
ナイジェリア聖公会首座主教のニコラス・オコー座下も最近、エボラ感染を防ぐ目的で、ナイジェリア管区での聖餐式の司式を少し変更し、平和の挨拶の際の握手を控えることにした。
世界保健機構(WHO)の報告によれば、今年のエボラ発生規模は史上最大規模の一つであり、2200件、1226人の死亡が報告された西アフリカに関しては史上最大規模だという。ギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネなど西アフリカの4つの国で、すでにエボラ感染が報告されている。