4月に発生した韓国の客船セウォル号の沈没事故で、政府の事故対策本部は5日、沈没現場から北西に約35キロ離れた海上で、同船の乗客であった男性の遺体が発見されたと発表した。韓国の聯合(れんごう)ニュースが同日伝えた。
聯合ニュースによると、遺体は同日午前8時40分ごろに発見された。遺体の指紋から、乗客であった40代の男性のものだと確認された。正確な身元確認のためDNA鑑定も依頼しているという。
共同通信によると、遺体を発見したのは現場近くの海域で操業していた漁船で、漁船が海洋警察に通報した。
対策本部は、沈没現場から8キロ・15キロ・60〜80キロの場所に網を設置し、遺体の流出を防ぐ措置を取っていたが、こうした措置が不十分であったのではないかという声が上がっているという。
この事故で遺体が発見されたのは、5月21日以来約2週間ぶり。依然として15人が行方不明。死者は計289人となった。