テキサス州ダラス市で3万人の信者を抱えるポッターズハウスの創設者、T・D・ジェイクス牧師が、主流メディアとのインタビューで、メガチャーチについて最も嫌っていることは何か告白した。彼は、メガチャーチを率いる牧師個人に対する崇拝が嫌なのだと言う。
「牧師の中には自分のエゴのために崇拝を要求している者がいます」とジェイクス牧師。ベストセラー作家であり映画制作者でもある彼は、米ハフィントンポスト紙のインタビューで、自身の新作『Instinct: The Power to Unleash Your Inborn Drive』のプロモーション中にそう語った。
「伝道活動のそういう部分が私は嫌いです」とジェイクス牧師。「嫌いなのは、私は自分自身の裏も表も含めて普通だと思うからです。人の期待に全て応えなくてはというプレッシャーはうんざりです」
ジェイクス牧師は、他人にどう思われようと自分自身が好きだと話す。「つまり、他人に自分を知ってもらい好きになってもらう必要などないんです。私は自分で自分が好きです。だから全員は必要ない。そういうのは苦手です。群集の中に出て行き、大衆に囲まれて、サインをねだられるなんてのは御免です。対処はできますけど、必要なことではありません」
ジェイクス牧師が好むのはむしろ、「シンプルな友達、シンプルな場所、シンプルな食べ物、そしてシンプルなことを行うこと」だ。
さらに、ジェイクス牧師は、自分の母親はアラバマ州出身で、父親はミシシッピ州出身であり、自分自身は田舎で育ってウェストバージニアに住んだと話した。「それが自分にとっての人生です」
一方、ジェイクス牧師は、メガチャーチといっても一枚岩ではないことも強調した。メガチャーチはどれをとっても互いに似通っておらず、一般論を言うことはできないが、とジェイクス牧師は語り、さらにメガチャーチというのは2千人以上の信者を持つ教会だと定義した。
しかし一方、教会の大きさで牧師が決まるわけではない、と彼は付け加える。「私は復活の主日にたった50人の前で説教をしたこともあります。それが信者が5千人になったからといって、私が突然違う生き物に変身したわけではありません。そのときのテープもありますし、今のテープもあります。説教のメッセージは同じです」
教会が大きくなって変化する必要があるのは管理面だけだ、とジェイクス牧師は言う。
繁栄に関する説教に関して、神は確かに財政的に人々を祝福することはあると思うが、信者が聞くべきなのはそんなメッセージではない、と彼は言う。
また彼は、批判されても自分はあまり気にならないとも話した。
「私は人が何を言おうと気にしません。私はもう60歳です。人生のある段階に達すると、自分をこう思ってもらいたいなどと、人々の心を管理することはできなくなります。人間は自分自身のことについてすら心を管理できないんです。だから私は誰かが書いたことや言ったことを否定するのに無駄なエネルギーを費やしたりしません。私は自分の目的に集中しているので、そんなものに答えている暇はありません」
自身の新作の中で、ジェイクス牧師は自然な適性をどう再発見し、過去の経験の知恵を再利用する方法をまとめている。「神に霊感を受けた本能に従えば、人生が提示する機会の波にも乗り、新しいリソースも豊富に発見することができる」と本には書かれている。「神がお与えになる本能の声を聞いていれば、引き際と賭け時、そして自分の心に従うべき時を知ることができる」