今月14日から16日の週末3日間を利用して、米ミシガン州のある教会が、何千人ものボランティアを集め、世界中で飢える子ども達のために200万食以上の食事を準備した。同教会のビジョンが実現した瞬間である。
ミシガン州にあるノースリッジ教会のブラッド・パウエル牧師が、この「200万食プロジェクト」を指揮し、約9000人が、米や大豆、乾燥野菜、21種類のビタミンやミネラルという内容の食事セットを作る手伝いをした。この食事は、エルサルバドル、ハイチ、そしてフィリピンに送られる。5560人の子ども達が毎日1食、1年間、この食事を取れる計算だ。
米ABCニュースでパウエル牧師は、「この企画は、本当に素晴らしい体験となりました。この食事を取る多くの子ども達の人生に与えるインパクトが、非常に大きいからです。しかし、この(ボランティアたちが働いている)部屋に充満している活気や、ここで起こっている様々なことを見れば、変えられるのは、食事を取る側だけではないことが分かるはずです」と話す。
このプロジェクトは、昨年のクリスマス期間に、同教会が食料品や生活用品のため40万ドルの資金を集めたことから始まった。プロジェクトの目標を達成するために、ボランティアが、ミシガン州ノビにある6000平方メートルのコンベンション・センターで、金曜日から日曜日まで3日間、2時間ずつのシフトを11回分こなした。
このプロジェクトには、地元のガールスカウトや州兵部隊、災害や経済危機に遭遇した国の貧しい子ども達に食事を送る米ミネソタ州クーンラピッズの非営利団体「Feed My Starving Children(私の飢える子供たちに食事を)」なども駆けつけて手伝った。
パウエル牧師は、2011年にも小規模ではあったが同じような企画を立ちあげ、5000人のボランティアを指揮し、同じく3日間で100万食を用意した。
パウエル牧師は教会のホームページで、「最初この企画を発案した時は、何が起こるのか分かりませんでした。スケールが大きく、大胆で、今まで一度もしたことがないものでした。目標が達成できただけでなく、我々の予想をはるかに超える結果が得られました」と語っている。
ボランティアに参加したゲイブ・ソラクくん(12)は、時には私心を持たずに、他の人のために役に立ちたいと思ったと語る。ソラクくんは「お腹がすいている子ども達のことを聞いて、助けたくなった。すごくかわいそうに思ったんだ」と言う。ステーシー・プライス軍曹も、他の兵士たちとボランティアをしながら、同じような思いを語った。「ここで素晴らしい人たちと出会いました。新しい友だちも出来たと思います。とても良い経験でした。みんなすごく陽気で、笑顔で、楽しそうでした」と言う。
ノースリッジ教会は無宗派のキリスト教会で、米ミシガン州に2つの枝教会を持ち、週末毎に平均9600人の礼拝者が集まる。