NHK連続テレビ小説『花子とアン』でいま話題の村岡花子さん。彼女のことをもっと知ろうと、3月11日から公開中の史料展示「村岡花子と東洋英和 Ⅱ」を見学する人たちが、いま静かに増えつつある。場所は、東洋英和女学院(東京都港区)六本木校地の本部・大学院棟1階ロビーにある史料展示コーナー。落ち着いた静かな環境でじっくりと見学できる。
見学者数を集計している警備担当者によると、見学者数を集計し始めた3月27日から1日あたりの見学者は20人前後で、多い日は30人ぐらいだが、先々週から特に増えており、しかも「女性の方が圧倒的に多い」という。「放送が終了する9月末までその数がどのように変化していくか見ていきたい」と、同担当者は本紙に語った。
展示内容は、項目別に、「村岡花子と東洋英和 年表」「生徒の頃の安中花子、花子在学のころの東洋英和女学校」「卒業後の花子と東洋英和」「村岡花子著作・翻訳から(一部) 創作 随筆・評論 翻訳」「同窓生の輪の中の花子(写真)」「印税が東洋英和女学院に寄付されている新潮文庫」「自筆原稿」“Anne of Green Gables”原書。ここでしか見ることができない貴重な史料も多い。
19日の午後にこの展示を偶然見たというある女性は、本紙に対し、「小さいころから赤毛のアンなどを読んでいたので、それがどのように翻訳されていったのか知ることができて、感動しました。NHKのテレビドラマで見たものでは具体的なイメージがわかりましたが、実際、(展示されている)写真を見て、翻訳のバックグラウンド(背景)を感じることができました」と語っていた。
この展示コーナーにはまた、東洋英和女学院の初代校長だったマーサ・J・カートメル(1845-1945)に関する資料も展示されている。
『花子とアン』の放送は9月27日に終了するが、この展示も期間は9月末まで。見学可能な時間は、日曜、祝日以外の9時から20時(土曜日は19時まで)。最寄り駅は、東京メトロ日比谷線六本木駅、南北線・都営大江戸線麻布十番駅、または東京メトロ千代田線乃木坂駅。問い合わせは、東洋英和女学院法人事務局史料室(住所:〒106−8507 東京都港区六本木5−14−40、電話:03-3583-3166)まで。