【CJC=東京】銃規制に揺れる米国で、ケンタッキー州のローンオーク・ファースト・バプテスト教会が、賞品に銃が当たるイベントを3月6日開催した。
ピストルやライフル、ショットガンなど25丁はすべて寄付による。教会側は「人々をキリストに向け」ようと企画したもので、銃を保有する権利を認めた「合衆国憲法修正第2条」と偉大な野外活動をたたえるイベントだという。
「アウトドア・チャンネル」で人気の狩猟番組の司会チャック・アリスター牧師がゲスト。同氏はケンタッキー・バプテスト連盟の役員でもあり、連盟はウェブサイトでこのイベントを紹介し「チャックの職務は、神と銃、そして(南部の)男たちのためにある」と、この2年で3000人を神との出会いに導いたと、宣伝していた。
ただAFP通信によると、現地紙「クーリエ・ジャーナル」は、このイベントが同州の宗教界の怒りを買っていると報じた。ケンタッキー州キリスト教会協議会元会長のナンシー・ジョー・ケンパー牧師も「教会は、地域社会の人々に対して武装することを奨励すべきではなく、イエスの教えの通り、隣人を愛することを奨励すべきだ。教会が配布した銃で無実の人が亡くなることなどがあれば、あまりに恐ろしい」と非難している。
しかしアリスター牧師は、銃の配布は「教会に属していない人々」への素晴らしい方法だと反論している。同牧師はクーリエ・ジャーナル紙に「人々が魅力を感じるものは何か。ケンタッキーでは猟だ。我々はそうした人々に、気軽に武器を持つ権利について語っている」と言う。