東京神学大学(東京都三鷹市)の神学会が毎年発行している神学研究の学術誌『神学』(教文館)の最新号が8日発売された。同誌は半世紀以上も読み継がれた神学専門誌で、第75号となる最新号の主題は「ことばの説教」で、山口隆康教授献呈論文集となっている。
主題論文としては、「説教のことばと法のことばー申命記の構造とそのことばの性質」(大住雄一)、「言葉は解釈されなければならないー旧約聖書成立の最終段階における<言葉の解釈>」(小友聡)、「気のない人への説教ー弁証法的説教について」(芳賀力)、「『神について語る』ことは、なぜ可能なのかーR.バスカーの批判的実在論とK.バルト」(神代真砂実)、「説教黙想論ー『旧説教学』から『新説教学』へ」(山口隆康)、「説教における説話」(朴憲郁)、「神を語る言葉」(小泉健)、「言葉の使い方(word care)ー神学の使命」(東方敬信)、「説教のことばと説教者の生ーことばの受肉をめぐる説教者論」(洛雲海)、「近代におけるキリスト教的言語行為の意味と意義ーシュライアーマッハーの場合」(上田彰)が掲載されている。
さらに、自由研究として、「ジョン・オーウェンの三位一体論的神学における自由の理解」(須田拓)、「メソジスト型二つの福音は波濤を越えてー『宗教箇条』からメソジスト・ホーリネス神学へ」(棚村重行)、「教育が教育であるために(1)」(長山道)が掲載されている。
同大学の神学会は、同大教員と学生によって組織された神学研究を目的とする会で、毎年発行する『神学』を通して、その神学研究の成果を公にしている。
税込3885円、A5版、364ページ、2014年1月8日発売、ISBN:7642-0910-90275。問い合せは、東京神学大学学外活動委員会(電話:0422-32-4185)まで。オンラインでの購入は、教文館のオンラインショップで。