【CJC=東京】ロシア正教会の最高指導者キリル総主教がモスクワで11月12日、アンジェロ・スコラ枢機卿(ミラノ大司教)と会見した。総主教は、モスクワとローマの関係の将来に高い期待を表明した。
総主教は、教皇フランシスコを称賛、「両教会がこれほどまでに多くを共有したことは、これまでになかった」と語った。「歴史的な不一致はもう重要な役割を果たさなくなった」と言う。
ローマでは、モスクワ総主教座のエキュメニカル担当ヒラリオン府主教が教皇フランシスコを訪問した。府主教は、教皇とキリル総主教との間の会合を中立的な国で開催するための交渉が始められたことを明らかにした。
サミット会議を行おうとする動きは教皇ヨハネ・パウロ2世在位中にも数回あったが、ロシア正教会が、会合の前提条件としてバチカンからの譲歩を要求して、実現しなかった。
ヒラリオン府主教は、モスクワとローマの間の最近の関係における「暖かさ」に言及した。府主教は、正教会の伝統、特に東方典礼への崇敬と主教団に関する教皇フランシスコの評価に言及した。
府主教は、11月25日の教皇とウラジミル・プーチン大統領の会見を「国家首長の訪問であって、教会間の関係に影響を与えるものではない」と言う。モスクワでスコラ枢機卿も同様の指摘をしており、カトリック教会と正教会は、さらなる結びつきに向かって「政治的な仲介」を必要とはしていない、と語っている。