今日取り上げるのは、パウロがいくつか書いたであろうコリントの教会に宛てた手紙の中の一節です。当時コリントは商業が盛んで、派手な文化の大都市でした。コリントの教会には、霊的な熱意がありましたが、この世的な考え方や習慣によるトラブルも多くありました。パウロはその問題解決のため、また、神の役に立つ信仰者へと成長するためにしばしば手紙を書き送りました。ここからどのような状況の中でも幸せに生きる秘訣を学び取りたいと思います。
1.与え、奉仕する
世の中の常識から頭を切り離し、聖書的な原則に立ち返りましょう。私たちは、世の中が語っている幸せの法則がすべてだと誤解することがあります。しかし聖書の時代から、肉の原理と御霊の原理という、相対する法則があると言われているのです。
人のために労するのではなく、逆に人から楽しませてもらいたいと考えるのが、世の中の肉の原理です。しかし神の原理は、与える、仕えるという方向で幸せをつかんでいくことです。これは、世の中の原理や、悪魔にそそのかされた人間の語る方向とは正反対の原理です。人間は、与え、仕えることで本当の幸せを手にすることができるのです。
2.豊かさに満たされる
欠乏感や不足感、重圧を感じてイライラしながら生きるのが現代人の生活だと思い込んでいませんか? クリスチャンは、神の恵みの中にあって、実は豊かだという感覚を自分のものとしましょう。
エコがいきすぎてせこくなり、心が貧相になっていませんか。自分には、人からの愛やお金、時間、チャンスがないと不足感でイライラするのではなく、豊かさで満ちている感覚を持つことが大切です。聖書にも「与えなさい、そうすれば与えられる」とあるように、自分のものにしがみついて、欲の皮の突っ張った生き方ではなく、人に与えることが幸せの秘訣です。そのためには、心が神からの豊かさで満ちていることが重要です。
3.多くの人々の感謝を生み出す
最近では、パソコンに向かって部屋に引きこもり、必要なものはコンビニで済ませ、ひとりで生きる方が気楽だと考え、ひとり分の幸せを求める人もいます。しかし、一緒に喜べる人がいないのは残念です。ひとりぼっちで楽しいことは何もありません。私たちは、一緒に感謝と喜びの声が上がるところまで人々を幸せにするという、世の中とは反対方向に向かいましょう。
神であるイエスが、ご自分のすべてを捨てて貧しくなられたことで私たちは救われ、魂の奥底まで幸せでいられることを感謝しましょう。そして、この幸せをいただいている者として、与えるところから始めましょう。私たちと接することのできる人々は必ず幸せになります。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。