クリスチャンとして、信仰を働かせることが重要です。今日の聖書箇所から生きて働く信仰の秘訣を確認しましょう。
1.口と心の一致が大切
8節から10節にかけて、キーワードとして繰り返し語られている言葉は、「口」と「心」です。そして、口と心で同じ信仰を持たなければならないと言われています。心の思いと口の言葉を一致させることを意識しましょう。
日本人は、本音と建て前、口と心を区別し使い分けます。大人として、配慮をもって語る必要もあるのですが、信仰に関しては、自分の心で信じていることと口で表明していることが全く別物にならないように注意しましょう。
最近、情報化社会で言葉が氾濫し、軽くなりました。昔と違って、今はおしゃべりの上手な人が求められる時代です。しかし、神に認められない口の言葉がはびこっている時代でもあります。聖書の時代も「ことばや口先だけで愛することをせず」(Ⅰヨハネ3:18)と、言葉だけでなく、愛を行なうことが求められました。口先だけで終わらずに、心で願って信じていることと、口でしゃべることがずれていないか確認しましょう。表現だけは格好いいが、言葉に伴う行ないのないクリスチャンにならないことが重要です。
2.言葉で表す信仰を意識する
信仰を自分の心の中だけにとどめないことも大切です。11節から13節、「告白する」「呼び求める」という表現には、より積極的に、言葉ではっきりと表明するという意味合いが込められています。
日本の宗教は、瞑想したり、悟りを開いたりという心の中のことが好まれます。しかし、聖書によれば、信仰は言葉で神に対して告白されて本物となるのです。祈り、讃美、感謝、喜びの歌声、すべて言葉を用いて神に呼び求めるのです。信仰は、黙って聞いているだけでは神に喜ばれません。むしろ、積極的に自分の声で神との関わりを持つことです。
私たちが、宣言して神の言葉を語るなら、それは実現するのです。神がはじめに「光りあれ」と語られてこの世界が生まれたように、常に神の言葉が一歩先に行くところに、クリスチャンの信仰の素晴らしさがあります。そして、クリスチャンになる時も、私たちが悟ってわかったのではなく、神の命の言葉であるキリストがこの世に来られたから救われたのです。
口の言葉が人への悪口や批判、文句にならないように。「ありがとう」と1日に100回も言えば、免疫力が上がるという医者もいるのです。人間の言葉でもそうなら、神の言葉なら、もっと素晴らしいことが起きます。神の言葉を自分で告白すれば、必ずそれは実現します。クリスチャンとしての基本に立ち返りましょう。私がまだ罪人であった時、キリストが私のために死んで下さって、私は救われたと告白する時に、その救いは私たちのものになります。
告白する信仰を自分のものとしましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。