東京大会2日目午後の集会でジョナサン・ラム氏は、コロサイの信徒への手紙1章13節から14節、2章13節から15節を本文に「イエス・キリストこそ私たちの解放者」と説き、「福音の力は人を変える。人は福音の力によってのみ罪の力から自由にされる」と強調した。
ラム氏は、イエスが十字架上で成し遂げられたことを3つの項目にまとめた。第一は、「私たちの住むところが変えられた」こと。ラム氏は、イスラエルの民がエジプトを脱出するときに過ぎ越しの子羊がほふられたように「私たちの罪の贖いの子羊としてイエスがほふられた。それによって、私たちは罪の縄目から解放された」と強調し、キリスト者になることの意味について「神の子の支配の下に移されるということ。それは大きな変化。悪魔の闇の力から解放される。まさに神が成し遂げてくださった救出劇」と説いた。また、イスラエルの民がエジプトを脱出したのは、約束の地を受け継ぐためだったと強調し、「私たちを奴隷にした罪の力から自由にされて、私たちは神の家族の祝福の中に入れられた。神のすばらしい祝福を相続する者となった」と述べた(コロサイ1・12)。
一方でラム氏は、イエスの救いを知らない人々の心の奥深くにある不安と喪失感の大きさに言及し、「人々が必要としているのは宗教ではなく、救い。我々に必要なのは、闇の中にいる人のところへ行くこと」と強調した。
第二は「罪の負い目から解放された」こと。ラム氏は、「イエスの十字架は私たちの罪の借金をすべて支払って下さった」と強調し、「イエスは、悪魔が私たちを訴えるために使おうとしていた罪の証書をやぶいて捨ててくださった」と述べた(コロサイ2・14)。
ラム氏は、過去に犯した罪の記憶に悩むキリスト者に対し、「イエスに信頼するとき、神はあなたの罪の記録を持っておられない」と語り、「過去に縛られる必要はない。神の恵みによって、我々は完全な赦しを受け取ることができる」と強調した。
第三は、「悪に勝利した」こと。ラム氏は、「十字架は、神に背くすべての力が無力にされた場所。すべての時代の悪の力が無力にされた」と強調し、「まさにこの十字架において悪に対する勝利が勝ち取られた。そしてイエスの復活においてイエスの勝利が宣言された」と説いた。
ラム氏は、キリスト者が日常生活で経験する悪魔との葛藤について、味方チームが勝利する結果を知りながらサッカーの試合をビデオで観戦するようなものだと話した。ラム氏は、「私たちは戦いの結果を知っている。イエスがすでに勝利を取って下さった」と強調し、悪の力に対していつも目を覚ましてイエスに目を留めるよう勧めた。
ラム氏は、「もうすでにあなたの罪の証書は真っ白になっている。我々は毎日、イエスの勝ち取って下さった自由と光の中を歩むことができる」と語り、「十字架の上になされたイエスの御業に対する応答は、真心からイエスを礼拝し、我々の生涯をもう一度神に捧げることだ」と説いた。