「福音の御言葉をじっくりと黙想することが、恐ろしいほど軽視されている」―。昨年10月に大阪で開かれた第3回聖書聖会(同実行委員会主催)で主講師のマーティー・ショーエンレバー氏(米シカゴ・トリニティー教会牧師)は、今日のキリスト教会が抱える最も深刻な問題点をこう指摘した。日本の福音宣教を担うキリスト者に対して、神は何を求めておられるのか。同氏の講演を振り返り、イエス・キリストの語る「神の国」について黙想したい。
聖会2日目午前の集会で同氏はまず、1日目夜の講演の要点として、イエスがたとえを用いた理由が、イエスの言葉を行う意志のない人に真理をわからなくさせ、行う意志のある人に対して真理を明らかにすることにあると説き、「神の言葉を行うことを求めているでしょうか。それこそ、神様が私たちに求めていること」と語った。
また、「神の民にとって神様の御言葉ほど良いものはない」と強調し、「私たちクリスチャンは神様の御言葉を主食として生きている。私たちが御言葉を求めるなら、もっと与えてくださる」と説いた。一方で、「もしすでに与えられた御言葉に信頼しなければ、それ以上与えられることはない」とも語り、実践する意志をもって御言葉を聞くことの重要性を強調した。
同氏は集会で、「種を蒔く人」のたとえ(マタイ13:1~8)を本文に講演した。本文のたとえで言う種とは神の言葉、種を蒔く人は神ご自身を意味する。たとえには4種類の土地が登場し、それぞれの土地に蒔かれた種がその後どうなったかを比較している。
同氏は、「一つひとつの土地は、人が神の言葉にどのように応答しているのかを比喩している」と語った。一方で、「このたとえが、他のクリスチャンの良し悪しを判断するためにあるのではない」と指摘し、「このたとえの焦点は、あなたが神の国の弟子となることが何を意味するのかということ」と述べた。
その上で、「種を蒔く人」のたとえの要点が「第4の土地(良い土地)だけ実を結ぶ土地であった」ことだと強調した。同氏は、「その人がイエスに属するものであるならば、本当の弟子であるならば、すべての弟子は実を結ぶ」と説き、「イエスが一人ひとりに求めておられるのは、御言葉を聞いて、御国のために実を結ぶ者になること」と述べた。
さらに、良い土地が結ぶ実について「より多くの種であり、弟子、福音を語る者」とし、「実を結ぶ人として、この国はあなたを必要としている。福音を告げる者として、隣人はあなたを必要としている」と訴えた。
同氏は、「聞くということは、実を結ぶということを含んでいる」と説き、「王である主のために実を結ぶ者であってほしい」と話した。(続く)
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