今日の箇所は、教会のお世話役のピリポが、世界の歴史を変える大きな働きに用いられる場面です。ここからイエス・キリストの福音の恵みの特長を学びましょう。
1.福音は人から人へと伝わるもの
この宦官は、預言者イザヤの書を読んでいましたが、その内容が理解できませんでした。彼はピリポを通して、初めて福音がわかったのです。福音は人から人へと伝えられなければならないのです。世の中では、人から人へと伝わるものは、感染症や、悪い情報の方が多いのです。あなたの口が語っているのは何でしょうか。悪口や批判、文句ばかりが出ていませんか? 私たちは良いものを伝えたいのです。怒りや不平不満ではなく、いつも聖書のことばを語り、とりなしの祈りをする者になりましょう。
2.福音はイエスのことを伝える
そして、35節にあるように、人に伝える中身は、何と言っても主イエス・キリスト、十字架と復活の恵みです。これ抜きにして福音はあり得ません。
マレーシアで、金儲けのためには手段を選ばずのやり手のビジネスマンが救われ、今はビジネスを整理して人々の幸せのために役立つビジネスへと方向転換しています。毎晩酔いつぶれてカラオケを歌っていた部屋が、今では家庭集会をもち、人の救われる場所となっています。彼の口から出るのはいつも救い主イエスのことです。あなたの心を満たしているのは何ですか? 怒りや人への恨み、あるいは自分の趣味や恋人のことですか?
しかし、福音においては、どんなときも私たちを幸せにするのはイエスです。私たちの罪を全部背負って死んでくださった主を喜ぶ思いで心を満たせば、必ず道が開けます。
3.福音の恵みは行動を生み出す
福音を受け入れたこの宦官は、ピリポに、今洗礼を授けてほしいと言います。ピリポは直ぐにバプテスマを授け、宦官はクリスチャンになりました。福音は、考えるだけでなく行動するものです。この宦官は、いつか知識が深くなったら、もっと理解できたらではなく、今すぐ洗礼をと願ったのです。
口先だけや、屁理屈だけで終わり、後悔だけが残るクリスチャンではなく、目に見える場所で信仰を表すのが本物のクリスチャンです。聖霊に満たされて福音を活かしていく行動を与えられましょう。
私たちは福音を頂いている者として、良いものを伝える者でありたいし、福音を伝えたいのです。そして、いつも信仰者として行動する者となりましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。