この秋を聖霊の秋にしようということでお話をしていますが、十字架と復活の体験をした後も、弱く頼りない弟子たちに、明確な聖霊の体験が与えられ、異言を語り、強くされ、状況が一変したのです。そのような、実生活の中に具体的に働く聖霊の体験を私たちもしたいと思います。そのために知っておきたいことを3つ学びます。
1.聖霊体験はみんなでするもの
24節に「みな、心を一つにして」とあり、他の箇所にも「一同が」というような表現が何度も出てきます。
もちろん信仰は個人的なものですし、霊的な体験も自分自身でするものです。しかし、聖書では、主の十字架も、復活もそして聖霊体験も、みんなで一緒に体験しています。クリスチャンたちが心を一つにして体験すべきものがあるのです。自分ひとりだけが超能力者になるというものではありません。
信じる仲間と共に体験すべき聖霊体験があることを聖書は語っているのです。
2.主に用いられるための聖霊体験
聖霊によって私たちは、自分ひとり分の恵みのための小さな信仰生活の枠を越えて、神の働きのために周りの人々に主の恵みを伝える者へと変えられるのです。2章で聖霊に満たされた弟子たちは、力を受けて、主を証しする証人となったのです。
十字架と復活を体験した者は、聖霊体験によって強められ、人々のために用いられる者へと変えられます。罪の赦しの十字架と永遠のいのちの約束である復活で終わってはいけません。主が用意されているものはぜひフルコースでいただいて下さい。
フランス料理のフルコースを途中でやめると残念です。最後までいただきたいでしょう。神の恵みも途中で勝手に終わらないことです。
弱く、足りないところが多くても、主は聖霊に満たして、福音を語るために、自分では考えられないようないやし、奇跡さえ行わせ、主が共にいてくださることがわかるようにして下さいます。
3.五感で知ることのできる聖霊体験
弟子たちは、何となく嬉しくなったとか、聖霊に満たされたような気になったのではありません。「場所が震い動き」「神のことばを大胆に語り出した」のです。聖霊に満たされると、はっきりと人間の五感でわかる体験が与えられるのです。
聖書では、聖霊に満たされた瞬間、口が開かれ、主を讃美し、感謝し、異言を語っています。私たちも聖霊の賜物が五感を通して力強く表されるところまで祈りましょう。
クリスチャンでも、霊的体験をしたことのない方もおられるでしょう。祈るときのポイントがあります。
1)聖霊は、汚れた心には宿りません。もう一度悔い改めて魂の大掃除を祈り、聖い御霊に満たしてもらいましょう。2)自分のためではなく、神に用いられたいという思いを込めて祈りましょう。3)祈っているうちに祈り方がわからなくなるとき、心を神に明け渡しましょう。讃美や感謝があふれてきます。
求めるあなたを聖霊なる神が満たして下さいます。聖霊の秋を共に体験しましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。