米クリスチャンの中で「世俗的なクリスチャン」の割合が高まってきていることが質問形式の調査結果により示された。4日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
昨年キリスト教に対する負の固定観念を払しょくするための活動を行っている米非営利団体の「キリスト教信仰の変化」は、イエス・キリストの教えに沿ってクリスチャンとして生きることを決心した人がどれだけ存在しているのかを質問形式で調査を行い、その結果を発表していた。昨年の質問形式の調査結果からは、同団体は、「4人に1人の米国人クリスチャンが、自身がイエス・キリストの教えに沿って生きてはいないことを認めている」ことが示されたと発表していた。
同団体による調査は10問の多岐選択方式で、質問に答えた後、それぞれの質問の後に示される点数を合計する人で、その人が「キリストから程遠い存在」であるか、「世俗的なクリスチャン」であるか、あるいは「良いクリスチャン」「霊的に成熟したクリスチャン」であるかを判定できる形式で行われおり、現在も進行中である。
2011年1月から7月にかけて行われた調査では、調査結果から米クリスチャンの23.7パーセントは「世俗的なクリスチャン」に分類されたことが示されたが、今年に入ってその割合が30.9パーセントにも増加したという。
同団体創設者のブラド・ワイト氏は「信仰が現実世界で試される時、世の中のノンクリスチャンがしがちなことをクリスチャンもしてしまい、イエスの教えに沿った行動をしないクリスチャンのことを『世俗的なクリスチャン』と分類しました。『世俗的なクリスチャン』とは悪い人々ではありません。調査結果から明らかになったことは、神や他者についての事よりも、自分自身のことを優先に考えているクリスチャンが多いということです。また聖書を読むことや祈ることも、クリスチャンが行う共通の行為ではないことも示されました。これらの『世俗的なクリスチャン』は、他者がその人がクリスチャンだったと知った時、驚くのではないかと思います。私たちはそのような『世俗的なクリスチャン』たちを愛し、教育し、アドバイスを行い、言葉と行動に基づいた信仰的な生を生きることができるような活動をしていきたいと思っています。ただ聖書を勉強するだけではなく、私たちの小さな団体を通して、人々が聖書を勉強し、仕え、共に祈り、賛美し、共に喜ぶ生を伝えて生きたいと思います。同団体は地域諸教会と協力して、世俗的なクリスチャンが霊的に成熟したクリスチャンとなり、世の中に信仰を伝えていけるようにしていくことに貢献して行きたいと思っています」と述べている。
最新の調査結果は先週発表された。2011年9月から2012年4月の期間に行われた同調査では「キリストから遠い存在」に分類されたクリスチャンは2.9パーセント、「良いクリスチャン」が38.5パーセントとなった一方、27.8パーセントが「霊的に成熟したクリスチャン」となった。
ワイト氏は最新の調査結果から、「クリスチャンの少なくない人々が信仰に沿って生きていることが明らかになりました。また良いクリスチャンであろうと努めており、信仰的な生を生きようとされている方々も多くいらっしゃることが明らかになりました。私たちはクリスチャンではあっても人間ですから、時にはつまずき、失敗してしまうこともあります。クリスチャンは完全ではありませんが、それでも信仰の道を歩もうと継続的に励んでおられることが示されました。一方で世俗的なクリスチャンの割合も高くなっており、信仰の道から逸れてしまう危険も高いことが示されました」と述べている。
同団体の調査では、「どのくらい頻繁に聖書を読み、主イエスとの祈りの時をもっていますか?」「イエス・キリストを救い主であると受け入れてどのように自分自身が変わりましたか?」という質問が10問程なされている。調査項目は現在も公開されており、信仰を自身でチェックできる。詳細はホームページまで(英語)。
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