米国フロリダ州で今年2月に17歳の黒人高校生を射殺したとして逮捕された自警団員ジョージ・ジマーマン(28)がこのほど、刑務所から出所した。
保釈金を支払ったジマーマンは先月23日午前0時、収監されていたフロリダ刑務所を出所することができた。彼は今回の事件の前にも女性に対する暴力事件を起こしていたことから、100万ドル(約8030万円)に近い保釈金を要求するようにとの声も上がっていたが、裁判官は保釈金15万ドル(約1200万円)という判決を下した。
ジマーマンの家族は彼が合法的に釈放されるために少なくとも1万5000ドル(約120万円)を調達しなければならなかった。CNNによると、刑務所から出所したジマーマンはどの記者からの質問にも答えることなく足早に立ち去ったという。
先月18日に第2級殺人罪で告訴されたジマーマンは、2月26日の事件の真相について正当防衛を主張した。自ら進んで近隣の警備を行っていた彼は、近所の住宅地の門前を歩いている黒人高校生トレイボン・マーティン君を発見。ジマーマンはマーティン君を怪しいと思った理由について、彼がフードをかぶっていたからだと供述した。
警察に連絡を入れたジマーマンはマーティン君を追跡しないようにと忠告されたが、それに反して追跡を続け、警察が到着した時には既にマーティン君を射殺していた。フロリダ州は「相手が武器を所持していて身を守る必要が生じた場合、応戦することが許される」という正当防衛を認めており、ジマーマンは当初逮捕されなかった。なお、マーティン君は武器を所持してはいなかった。
ジマーマンは、「彼(マーティン君)は自分より少し若いと思った。彼が武装していたかどうかは知らなかった」と主張した。
先月20日に行われた保釈の聴聞会でジマーマンは、「あなたの息子を奪ってしまったことを謝りたい」とマーティン君の両親に謝罪。これがジマーマンの事件に関する初めての公のコメントとなった。
ジマーマンの弁護人マーク・オマラ氏は「彼は自己弁護になってしまうため事件の真相を話したくなかった」と述べ、さらに「彼は家族の要求にだけ応じたかった」と続けた。
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