5月13日午後1時30分から午後4時までの間、第48回「だいじな人を亡くした子供の集まり」がルーテル学院大学付属・人間成長とカウンセリング研究所(PGC)にて開催された。
この「だいじな人を亡くした子供の集まり」は定員12名という少人数のだいじな人を亡くし心に痛みを持つ小学生らが集まり、それぞれ小学生1人に対し1人のファシリテーターがつき、同じような境遇にある子供たち同士で互いに遊び合うことで精神的励ましを得る事を目的として、毎奇数月第二土曜日午後1時30分から3時30分まで行われている。
集まりの始めには、各自が自己紹介をし、それぞれ誰を亡くしたかを紹介し合い、「自分と同じような境遇の子がいる」という共感をもってもらう。その後、子供たちはファシリテーターに付き添われながらフィンガーペインティングで大きな紙に絵を描いたり、毛糸、ビーズ遊びをしながら、心のうちに溜め込んでしまっている大事な人を亡くした心の痛みを打ち明け、心を楽にして遊ぶ時間をもった。その後、おやつタイムがあり互いにもう亡くなってしまった大事な人が自分にしてくれてうれしかったこと、自分に残してくれた大事なものなどを語り合った。集まりが終了に近くなるときには、これからそれぞれが家に帰っていくという気持ちの切り替えをするためにファシリテーターが考案した『さようならゲーム』を行い、これから現実に生きていくに向けての気持ちの整理を行った。
この集まりに参加した子供たちの中には、始めは人見知りをする子供も多かったが、ファシリテーターが集まりをはじめる前に一人一人の子供に今回の集まりに参加するほかの子供たちのことを紹介したり、集まりのルール(人の嫌がることはしない、ひとりにならない)などを教えて気持ちを和ませた。参加した子供たちのなかにはいやいや集まりに参加した子供もいたが、集まりに参加した後は「やっぱり参加してよかった」「気持ちが楽になった」という感想を述べたという。
次回の「だいじな人を亡くした子供の集まり」は7月8日同研究所にて開催予定である。また同研究所では大事な人を亡くした大人のためにも「身近な人を亡くした思いを語り合う会」を主催している。次回は6月17日から7月29日まで毎週土曜日午後1時30分から3時30分まで計6回開催予定で、大事な人を自死で亡くされた人のみが集って毎回同じメンバーでカウンセラーを伴って思いを語り合い、精神的支えを得ることを目的に開催される。これらの集まりは、大事な人を亡くした子供、自死で大事な人を亡くした大人であれば申し込めば定員を超えない限り誰でも参加できる。参加申し込みはルーテル学院大学付属人間成長とカウンセリング研究所まで(連絡先 TEL&FAX:0422-31-7830)。