反政府暴動に参加した市民に対する政府の武力制圧で死者500人以上を出したウズベキスタンでは、政府の圧制から逃れようと隣国キルギスとの国教地帯に避難民が押し寄せている。各紙が共同通信の情報として17日伝えた。市街地は治安部隊に完全に封鎖され、国境付近も警備が強化されるなど、厳戒体制が続いている。
AP通信によると、16日にも国境近くで反政府暴動がおき、治安部隊が非武装の市民およそ200人を殺害したとの情報も出ている。多数の遺体が市街に放置されているとの情報もある。政府当局はこれまでに、暴動に関与した疑いで市民約70人を拘束したとしている。各地で相次ぐ暴動に政府が武力行使を続けた場合、今後、犠牲者・逮捕者ともに増加するとみられている。
ロイター通信によると、ウズベキスタンに駐在する各国の大使が現地の視察を要求するなど国際的な圧力が強まり、欧州でも政権による人権侵害との批判が高まっている。