日本カトリック難民移住移動者委員会が「日本のグローバル化と多文化共生」と題したシンポジウムを27日、名古屋で開催する。「多文化、多民族共生」が叫ばれている日本において、「共生」の意味や将来的展望についてパネラーと参席者が共に探る。
<日本のグローバル化と多文化共生>
講師: ベフ・ハルミ(別府春海) スタンフォード大学名誉教授
日時: 11月27日(木) pm3:00〜5:00 ≪学外参加可≫
場所: 名古屋大学大学院国際開発研究科 8Fオーディトリアムルーム
〒 464-8601 名古屋市千種区不老町
参加費: 無料(当日参加可)
共催: 名古屋多文化共生研究会 &
名古屋大学大学院国際開発研究科(櫻井 龍彦)
Tel : 052-789-4986 (office)
E-mail : [email protected] (office)
※ 講演は日本語。
※ 講演会終了後、ささやかな懇談会有り。
** 〔レジュメ〕 **************************
◆◇ 『日本のグローバル化と多文化共生』 ◆◇
1.在日外国人のコミュニテイーには二つのタイプがある。一つは「定住」型で、メンバーが誕生から死亡までそのコミュニテイーに定住している。もう一つのタイプは「ローテーション」型で、メンバーのほとんどが海外で成人後日本のコミュニテイーに参加し、数年後母国に帰る.。第二のタイプは第一のタイプに移行する場合もあるが、いわゆる「ニューカマー」のコミュニテイーはいずれもまだ移行を完結していない。
2.「多文化、多民族共生」が日本で叫ばれている。共生のビジョンは何んだろうか。どのような社会を描いているのだろうか。
3.日本が単一民族、純粋文化を守っていることを日本文化論は戦前から主張してきた。それは日本人の世界観、価値観、ないしイデオロギーとなっている。外国人が日本に在住、定住することはこのイデオロギーに真っ向から反するものである。この矛盾はどのように理解すべきだろうか。
4.在日外国人支援グループは「人権」を錦の御旗としている。それは妥当であろうし、一応成果はあげているが、「人権」の概念が海外からの借り物であることがそのアキレス腱でもある。そこには内発的人権の概念が生まれる必要があるのではなかろうか。