牧師が中心となって地域社会を活性化させようと、伝道団体「ミッションバラバ」代表としても活躍中の鈴木啓之牧師(シロアム・キリスト教会、千葉県船橋市)と地元有志らが25日、北海道小樽で若者の企業などを応援する「ふるさと志絆(しはん)塾」を設立した。日本の歴史を大きく動かす人材を多数輩出した長州藩(山口県)の松下村塾を目標に、定期的な座談会を開いて地元活性化のビジョンを共有し、起業の場を提供していく。
近年、宣教と社会福祉を複合した特別養護老人ホーム「故郷の家」(兵庫県神戸市)の設立や、地域の人々が教会と協力できる様々な活動を生み出す本郷台キリスト教会(神奈川県横浜市)の宣教戦略「ミッション3000」など、教会が地域社会とのつながりを深めて伝道する働きが全国の教会でなされている。
発足式で鈴木牧師は、イエス・キリストとの出会いを通してどん底から再生した自らの人生を証し、「私は、やり直せるという夢を持っていたから新たな世界を持つことができた。小樽もアイデアさえあれば必ず再生できる」と地元有志らに希望を与えた。
座談会では、鈴木牧師を中心に小樽の未来の可能性について語り合った。今後は境町に若者が起業できる施設を設け、具体的な自立支援を行っていく予定だ。鈴木牧師は年に4回ほど小樽を訪れるという。