国際短波放送でイエス・キリストの福音を全世界に伝えるキリスト教放送団体「HCJBワールドラジオ」(以下、HCJB)は19日、東京・新宿区の淀橋教会(峯野龍弘牧師)内に新しく日本事務局を開設。これに伴い、HCJBアジア・パシフィック地域ディレクターのデニース・アダムス師が来日し20日、同教会の主日礼拝で挨拶した。
HCJBは、世界で最初のキリスト教伝道放送機関。現在は、国際短波放送、地方ラジオ局、衛星放送を通じて、教育訓練、健康管理、技術サービス、テレビ番組作成と共に、福音を世界中に伝えている。
日本語放送は、太平洋放送協会(PBA)の電波宣教師として南米エクアドルに派遣されていた尾崎一夫師夫妻が中心となって、1964年から送信を開始。地表はるか上空の電磁層を反射して届けられる短波福音放送「アンデスの声」は、国境やあらゆる「壁」を超え世界中のリスナーに愛された。多いときには一ヶ月で7000通の便りが届いたという。1987年には、当時の外務大臣より表彰を受賞。日系人の心の拠り所としての放送だと高く評価された。また、NHK海外番組コンクール賞を3年連続で受賞した。
2000年12月31日に定時の日本語放送は一度終了したが、放送の復活を願うリスナーからの強い要望に答えるかたちで今年6月3日、同局オーストラリア送信所から土、日の週2回の放送が再開された。今回の日本事務所開設はこれに伴うもの。すでに300通を超える便りが届いているという。淀橋教会では今後、番組の提供や、福音放送には欠かせない、リスナーへのフォローアップを行っていく。
HCJBアジア・パシフィック地域ディレクターのデニース・アダムス師は挨拶の中で、淀橋教会の宣教協力に感謝の意を伝え、ピリピ1:3〜6、ユダ24〜25の御言葉を読み、同教会の担当スタッフに祝福を贈った。