迫害下にある教会の発言を国際社会に反映させるため世界福音同盟(WEA)がスイス・ジュネーブに新しく事務局を設置、今後国連人権理事会(HCR)を含め国連諸機関と隣接することで国連指導者との接触を増そうとしている。
今回の事務局開設に際しWEA国際ディレクターのジョフ・トゥニクリフ師は、国際関係が複雑化する今日において国際社会に対する影響力が決定的に強められたと語った。
新しい事務局はスイス福音同盟との協力によって開設されたと27日の米クリスチャンポスト紙は報じている。トゥニクリフ師はスイス事務局の開設により国際指導者や思想指導者に対してより大きな影響を与えることができると述べた。トゥニクリフ師はスイス福音同盟の貢献を称え、「WEAの働きを支えるために事務局を惜しまず提供したスイスの兄弟姉妹の行動に深く感謝する」と語った。
カナダ福音同盟 法律・政策委員会のジャネット・イップ・バッキンガム師は新たな事務局が戦略的な地域に設置されたとし、今回の設置が人権擁護のための最も大きな働きになることを示した。バッキンガム師は国連人権理事会の開催が年3回になることを踏まえ、ジュネーブは人権問題に関した会議を召集するのに最適な場所であると語った。新事務局はWEAによる信仰の自由を保障する働きの世界的な拠点となるという。
WEA信仰の自由委員長 ヨハン・キャンデリン師はWEAスイス事務局の開設により国連でのキリスト教福音派の参与が拡大すると語った。キャンデリン師はジュネーブやニューヨークの国連人権理事会におけるWEAの参与が高い水準に達しつつあることに触れ、国連がより福音的な働きをするための基盤として新事務局が重要な役割を担うと述べた。
スイス福音同盟事務局長のハンスイェルク・ロイトワイラー師は「全世界に対して証することのできる時代」の新たな幕開けとして事務局開設の喜びを表した。ロイトワイラー師は事務局設置によって迫害下にある教会の声を国連に届けるだけではなく、スイス国内で世界福音同盟の存在がはっきりと示されるようになると語った。
キリストにより世界宣教がゆだねられた世界の教会は国際協力をすることが必然である。今回スイス福音同盟がWEAに対して果たした貢献は大きく、キリストの体が国家を超越したものであることを証明した。その模範的行動は日本を含めた各国の福音同盟に対して世界宣教協力への悔い改めと行動転換を迫るものとなる。
IT時代を迎えた現代において、日本福音同盟に日本の福音派としての窓口・顔としての自覚、日本の国内外に向けての国際情報のさらなる提供、単なる交わりに終始することのない宣教協力が求められる。