米国上院が絶滅危惧種保護法案改正に取り組む最中、福音主義者、科学者、環境学者、環境福音科学者らが、支援者らに国家規模の運動を行い、今回の改正案に潜む脅威、政策決定者が法案において科学的な保護を与えるように促進しなければならないことを訴えた。
プロテスタント教徒、ユダヤ教徒合同の宗教グループノア同盟では、ラジオ、紙媒体、テレビメディアを用いて3月8日から20万ドルもの費用を費やして信仰をもつ人々に「米国による神の創造物を救う現代の箱舟」ともいわれる絶滅危惧種保護法案が改正されることによる法案の効力の廃退の可能性について宣伝を行っている。
ウィスコンシン大学環境学教授で環境科学および倫理学会会長のカルヴィン・デウィット氏は、「現代の福音教徒として、私たちは神の創造物が絶滅の危機に瀕していて、神から与えられた生息地から追いやられている脅威を十分に理解しています。私たちは公衆に対し、もし米国国会で絶滅危惧種保護法案の効力を弱めるような働きがあるときに直面するであろう危険性について伝えなければならないと思うのです」と述べた。
この学会にはバプテスト派、ペンテコステ派、改革派など各宗派からおよそ70人の福音学者が含まれており、昨年ノア同盟を形成した信仰グループのなかでも、とりわけ絶滅危惧種を保護するために宗教的な声を上げたグループであるという。
ノア同盟企画理事長のSuellen Lowry氏によると、多くの同盟の会員が最近立ち上げられた福音気候変動イニシアティブなどその他の環境保護運動に加わっているという。
Lowry氏は、「宗教団体のなかで人々は形式ばらずに活動を行っています。そこには形式的なつながりがありませんが、多くのノア同盟に関わっている人々が気候変動イニシアティブにも関わっています。その神学的根拠はきわめて類似しています。つまり、すべては共に神の創られた自然の世界を保護することに尽きるのです」と述べた。
ノア同盟はテレビやラジオを通して聖書に基づいた社会問題への関わり方を伝えており、信仰のある人々に対し、絶滅危惧種保護法案を保護するように呼びかけている。なぜならば、「神が私たちをすべての創造物を保護するように呼ばれたから」である。
また別の動きとして、6000人ほどの生物学者らが先週水曜日に上院議員らに絶滅危惧種保護法案の効力を保持するように促す書簡に署名したという。