世界福音主義指導者は世界教会協議会(WCC)会員とよりよい関係性を築くためにペンテコステ派と交流を深めた。ペンテコステ派と将来的にさらなる協力関係を築くための意欲が今回のWCC総会では顕著に見られるという。
世界福音協会(WEA)CEO兼国際ディレクターのジェフ・タニクリフ牧師は、HIVウィルス、暴力、貧困問題など多くのWEAの課題に取り組むために4億人のキリスト教徒とパラレルネットワークを構成することを発表した。
タニクリフ牧師はWCC加盟教会に多く存在する福音主義者は総体的な福音宣教にとりわけ熱心に取り組んでいることに触れ、
「もし私たちが世の中を無視すれば、福音を裏切ることになる。もし私たちが福音を無視すれば世の中に何ももたらすことはできない」と述べた。
タニクリフ牧師はWEAはWCCの会員ではない理由の一部としてこの2つの機構が構造的に異なっていること、そして歴史的かつ深い問題が絡んでいることを説明した。
しかしながらタニクリフ牧師はウガンダ北部における危機対策などの課題についてWCCと協力して取り組む姿勢を見せた。
福音と改宗について聞かれたとき、タニクリフ牧師は、
「個人的な対話をしたいという欲求が福音運動の中核にあります。私たちは福音主義に最善のあり方で関わっていく必要があります。」と述べた。
ガーナペンテコステ教会会長のマイケル・チュミー牧師もまたペンテコステ教会とWCC加盟教会の親密な連携関係を築きたいと主張した。
100年前の元来のペンテコステ集会によると、ペンテコステ教会の多くは古い教会との分裂から生じたものであるという。チュミー牧師は「時間が必ずしも全ての分裂を癒すものであるとはいえないが、100年という時間は十分すぎる時間が経過したといえる。」と述べた。
またチュミー牧師はWCC加盟教会の福音を重視した世の中での活動を賞賛したが、「ペンテコステ派が福音の伝播において強調する点は、WCC加盟教会が十分強調していない点にある。」と述べた。
より一致した未来を築くために、チュミー牧師はもしペンテコステ派、WCC教会、そしてローマカトリック教会が共に一つになり神の導き手のもとに霊的な大国を築くことができれば、と希望を述べ、「私たちの門は開かれておりますので、どうぞ話し合いましょう」と交流を促進した。
アルゼンチンのグッドニュース福音教会のノルバート・サラッコ博士はラテンアメリカで成されたエキュメニカル(全教会的)な進展について、
「ラテンアメリカでは、私たちはエキュメニカルな対話をするより良い状況を創り出すポスト-ペンテコステ時代に突入しています。福音教会にとって、一体性は階層的な権威に基づくものとして認識されるものでも教義や神学的同意、組織間の連携に基づくものでもありません。私たちはエキュメニズム(世界教会主義)をできる限り遠くまで広めることで一体性を受け入れてきました。」と述べた。