AP通信によると、4人を殺害したとして死刑判決を受けた後、犯罪防止活動家となった米カリフォルニア州のスタンリー・ウィリアムズ死刑囚の刑が13日、サンフランシスコ郊外の刑務所で執行された。
各紙の報道によると、同死刑囚は最後の夕食は食べず、執行の30分前には支給された新しいジーンズとシャツに着替えた。午前0時1分(日本時間同日午後5時1分)、執行室に入室。体を固定された同死刑囚の血管に睡眠薬が入れられた後、呼吸を止める薬剤と心臓を止める薬剤が投与された。
毎日新聞などによると、刑務所周辺には死刑執行に反対する市民ら約2000人が集まり抗議した。
同死刑囚は、1979年に2件の強盗事件で4人を殺害したとして81年に死刑判決を受けた。裁判では犯行を一貫して否認。獄中では、ギャングの反社会性を説く児童書を出版するなど犯罪防止活動家として活躍。クリスチャン・ポスト紙などによると、支持者らによってノーベル平和賞と同文学賞に推されたこともある。
死刑囚をめぐって、国内キリスト教諸派や黒人人権活動家らが嘆願運動を繰り広げていた。
同州のシュワルツェネッガー知事は12日、「裁判所の判断を覆すに足る事実はない」として、減刑を拒否していた。声明では、「残忍な殺人について謝罪や償いをしていない」と説明した。
死刑廃止論者や支援者らは相次いで同知事を非難する声明を発表した。