不安をあおって高額な印鑑を売りつけたとして、大分県警は19日、世界基督教統一神霊協会(統一協会)大分教会や同協会関連の印鑑販売会社「サンハート・健美」など計6カ所を特定商取引法違反(威迫・困惑)の疑いで家宅捜索した。
捜索容疑は、同社従業員だった大分県由布市の40代女と岡山県倉敷市の50代女が共謀して08年8月初旬、大分市の女性(54)宅を訪れ、「奥さんの名前の字画は良くない。大凶だ」などと言って不安をあおり、印鑑購入をしつこく迫ったというもの。女性は印鑑6本を約50万円で購入したという。県警は女2人から事情を聴いており、統一協会自体も関わっている可能性があるとみて調べている。
統一協会関連会社のいわゆる「霊感商法」をめぐっては昨年9月、不安をあおって高額な印鑑や水晶を売りつけたとして大阪の印鑑販売会社「共栄」従業員の4人が、同10月には和歌山の印鑑・健康食品販売会社「エム・ワン」の従業員2人がそれぞれ逮捕されている。さらに同11月には東京の印鑑販売会社「新世」社長らが、同じく高額な印鑑を売り付けた特定商取引法違反の罪で東京地裁から懲役2年・執行猶予4年、罰金300万円などの判決を言い渡されている。