中国新きょうウイグル自治区で地元当局が、政府機関などに勤めつつ現在ラマダーン(断食)の期間を過ごしているウイグル族のイスラム教徒対して、食事を強要するなど「中国公民としての模範」を示すよう強制していることがわかった。共同通信が27日、世界ウイグル会議(本部:ドイツ)のスポークスマンが明らかにした情報として伝えた。
スポークスマンの話などによると、当局によるラマダーン中の食事強制は毎年行われているが、10月に建国60年を迎える今年はウイグル族の宗教活動への干渉を「大規模かつ徹底的に」強化しているという。また、22日から25日まで同自治区を視察に訪れた胡錦濤国家主席は当局に対し、ウイグル族の抑え込み強化を指示したとされる。
今年のラマダーンは8月22日から9月20日。キリスト教の宣教団体ではユース・ウィズ・ア・ミッション(YWAM)などが、この期間に合わせてイスラム教徒のために祈ろうとガイドブック「ムスリムのための30日の祈り」を発行。少しでも多くの人々がイスラム教徒の置かれている状況を理解し、とりなしを通して彼らを愛することが出来るようにと、希望者にガイドブックを無料配布し、期間中の祈りへの参加を呼びかけている。
ガイドブックに関する詳しい問い合わせはYWAMアジアンセンター大阪ラマダン発行部(090・6734・2182)まで。