「寄り添うことの大切さ」をテーマに、神戸ウィナーズクラブ第21回定例会が22日、神戸バイブル・ハウス(神戸市中央区)で開催された。漫画「ふうけもん」のモデルとなった元祖便利屋の右近勝吉さん(65)を講師に迎え、地元の信徒を中心に約70人が会場に集まった。
「相手の話を聞いてあげることが必要だ」と右近さん。便利屋をしながら、多くの人々が孤独で寂しい生活を送っていることを痛感したという。ただ寄り添い、静かに話を聞くだけで人々の孤独は癒され、それが伝道にもつながると語った。
右近さんは現在、引きこもりの子どもや大人たちのために日本全国を訪問している。ただそばにいて、話があれば聞き手になる。その交わりの中で、自然と彼らの傷ついた心が癒されていくという。全国から依頼が殺到し、これまで自宅に最高17人を預かったこともある。そのうち数人は右近さんの働きによって癒され、すでに社会復帰している。
右近さんは、出会う人に必ず「日曜日に教会に来ませんか」と誘う。その結果、これまでに100人近くが教会に来てくれたという。「今年は一年間、日本全国を伝道してまわりたい」とにこやかに語った。
参加者は「賛美と証でとても励まされた」「自分の周りにいる人々に右近さんのように接していきたい」などと話していた。
主催の神戸ウィナーズクラブは、95年の阪神淡路大震災をきっかけに地元の信徒たちが集まり、互いに励まし祈りあおうと98年に設立された。毎年3-4回、毎回特別ゲストを招き、賛美やバイブルメッセージなどを交えた定例会を開催している。
神戸ウィナーズクラブに関する問い合わせは事務局(06−4302−0743)まで。