フィリピン南部のミンダナオ島コタバト市内のカトリック教会近くで5日朝、爆弾が爆発し、5人が死亡、40人以上が負傷した。教会では日曜日朝のミサが行われており、大勢の人たちが集まっていた。フィリピン国軍は反政府武装勢力モロ・イスラム解放戦線(MILF)によるテロだと非難しているが、MILFは犯行を否定している。
近くで爆発があったのは、コタバト市中心部にあるカトリック教会、無原罪聖母大聖堂。コタバト大司教区のオーランド・ケベード大司教は地元メディアに対して、「攻撃があった教会は、(爆発を起こした)犯人に対してでさえ、避難所である場所だ」「爆発が起こったとき、人々は礼拝していた。これは単なる罪ではない、神への冒涜だ」と強く批難した。
目撃証言などによれば、爆弾は路上に並んでいた屋台付近に置かれ、遠隔操作で爆発したと見られている。警察は、爆発の崔に携帯電話を使用していたことが目撃された男を逮捕。男は偽名のパスポートを3つ所持していた。
ミンダナオ島では、MILFなどのイスラム武装勢力と国軍の間で昨年8月ころから衝突が断続的に続いていた。