米中西部カンザス州ウィチタにあるレフォメーション・ルーテル教会で先月31日、妊娠後期の中絶も行う全米でも数少ない医師として知られていたジョージ・ティラー氏(67)が銃殺された事件で、同州の検察当局が容疑者の男性を起訴した。米CNNが伝えた。
起訴されたのはスコット・ローダー容疑者(51)。予審は16日に予定されており、第1級殺人罪と加重暴行罪の2件で罪を問われている。米CNNによれば、警察側は犯行の動機を公開していないが、関係者はローダー容疑者がティラー氏の中絶実施に対する反対デモの常連だったと証言しているという。
中絶の是非については米国内で論争が激しく、オバマ米大統領は事件発生後ただちに、「中絶のような難しい問題をめぐり国民の溝がいかに深いとしても、暴力という凶悪な手段で解決することはできない」とする批難声明を発表していた。