日本のプロテスタント宣教は今年で150周年を迎える。7月8、9日にはパシフィコ横浜で「日本プロテスタント宣教150周年記念大会」が開かれるが、他にも様々なイベントがプロテスタント教会を中心に全国各地で開催される。
神戸市のクリスチャンセンター神戸バイブルハウス(理事長:池長潤・カトリック大阪大司教区大司教)は5月14日から16日の3日間、日本の純福音派の源流を生み出したイギリス人宣教師B・F・バックストン(1860〜1946)を記念する聖書展を同センターで開催する。会場では、バックストンの愛用した聖書が展示される。関係者の話によると、バックストンが愛用し、随所に書き込みのある聖書としては、現存する唯一のものだという。
今回展示される聖書は、バックストンが1895年、金婚式記念として両親から贈られた縁広の英語飲定訳聖書。聖書の扉には「1899年12月に使用を始む」と記されている。
バックストンは1890年、神戸に上陸。1898年には一度帰国しており、一説によると、バックストンが日本宣教第二期の10年を始めるにあたって、志を新たに使い始めたものではないかと言われている。当時39歳。日本宣教のためには日本伝道隊が組織され、日本だけでなく海外でも活動を展開するなど、バックストンがもっとも活動的だった時期に使用した聖書と言える。
バックストンが実際に愛用し、書き込んでいた聖書は3冊だったと言われているが、1冊は紛失、1冊はすでに行方がわからなくなっており、現存する唯一の貴重な聖書となった。
神戸ルーテル神学校の鍋谷堯爾教授は推薦の挨拶で、「彼(バックストン)が愛用した書き込み聖書を見る機会が与えられ、毎日の信仰生活がどのように支えられていたのか、その秘密に触れることができ感謝である」と述べている。
14日午前10時半からはオープニングセレモニー、15日午後2時からは、関西聖書神学校の工藤弘雄校長を迎えての特別講演会、16日午後2時からは小田彰氏(ライトハウス代表・田園調布チャペル牧師)、田中恵子氏(音楽工房GRACE K&K代表)を音楽ゲストに迎えてのジョイント・コンサートを開く。
参加費は1000円(全期間)。問い合わせは、神戸市中央区磯上通4−1−12の同センター(078・252・1966)。