6年間もの間、サムリナの人生は痛みに覆われていた。子ども時代を慢性的な胃潰瘍に悩まされ、両親は必死に病気の原因を突き止めようとしていたが、医師たちは、決定的な解決策を見つけることができずにいた。彼女には、どこにも救いがないかのように感じていたのだ。
その後、サムリナの両親は、キリスト教徒の親戚から、10日間の子どもバイブルキャンプがあることを聞いた。両親自身は信者ではなかったが、幼い娘にとってはきっと楽しい気晴らしになるだろうと考えたのだ。
バイブルキャンプを開催している宣教団体のある女性スタッフは、サムリナを初日から見守っていた。彼女によるとこうだ。「サムリナはとても喜んでいました! 楽しいイベントがたくさんありましたから。イエスについての歌を歌う機会があり、ダンスや踊りもエンジョイしていました。聖句暗唱も積極的に参加していました。彼女にとって、これら全てが新しいことなのです」
しかし何よりも、イエスのメッセージは彼女の心に本当に響いたようだ。彼女は、神が自分を愛していることにただただ驚いていた。彼女の人生は、病気による痛みと治癒への願望に支配されていた。しかし彼女は、どんな状況にあっても、自分の人生には目的と計画があることに気付き、幼子のような信仰をもって自分の最大の必要をイエスの前に持っていくことを決意し、癒やしを祈ったのだ。
このキャンプが素晴らしいといえる一つは、子どもたちが具体的に、イエスに祈る方法を学べることだ。子どもたちは、イエスが祈りに応え、奇跡を起こすことができる方だと理解する。そして10日がたつ頃には、なんとサムリナは、どんな医師もなし得なかった完全な癒やしを経験したのである! 何年も彼女を苦しめてきた痛みは消えた。サムリナの家族は、自分の娘に起きた奇跡を目の前で見たのだ。彼らにとって、これは全く否定できない事実なのである。
感謝の気持ちでいっぱいになった両親は、娘を癒やした神についてもっと知りたいと思い、教会に通い始めた。「今はサムリナに続いて、彼女の両親が救われるように祈るばかりです。この10日間の子ども聖書クラブを通して、サムリナのような子どもたちがキリストの中で希望や癒やし、永遠の命を見つけるようになるのです。この夏に何が起こるかとても楽しみです!」と宣教団体のスタッフは語る。
インド全土で何千人もの子どもたちがこれらのキャンプに参加する。中には、自分自身の苦難と闘っている子もいるが、皆喜び、愛、そして希望を求めているのだ。これらの子どもたちがキャンプを通して明確な救いを得るように祈っていただきたい。また、サムリナがそうであったように、子どもたちを取り巻く両親や家族などの人間関係にも救霊の祝福が及ぶように祈っていただきたい。
■ インドの宗教人口
ヒンズー 74・3%
プロテスタント 3・6%
カトリック 1・6%
英国教会 0・2%
イスラム 14・3%
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