日本のキリスト者が集まって、日本やアジア、世界の諸課題のために祈る国家晩餐祈祷会(同実行委)が13日、東京新宿区の京王プラザホテルで開催された。今年で9回目を数える同祈祷会には、教職者100人以上を含む約350人が参加。クリスチャン議員4人も参加し、参加者らは聖書からのメッセージに耳を傾け、日本のために、アジア・世界のために、日本の教育、財界、教会のために、など様々な課題のために一心な祈りをささげた。
米国や韓国ではすでに朝餐祈祷会として何十年もの歴史ある運動で、両国ではともに数千人が参加し、大統領が演説するなど、まさに国家的な祈祷会となっている。日本では2000年に始まり、今年は過去最多を記録した昨年の参加者220人を超えて350人が参加するなど、年々規模が拡大している。
今年は「地の上に平和が」をテーマに行われ、東京基督教大学の倉沢正則学長がルカの福音書2章14節を引用。天の栄光と地の平和をつなげる者がキリスト者だとし、日本でもそのような御心にかなう人々が数多く起こされ、「赦しと和解」というあたたかみを伝えていきたい。そのために皆さんの心と魂を寄せ集めて祈りたい、とメッセージを伝えた。
また祈祷会の冒頭では、大会顧問の土肥隆一衆議院議員が、同祈祷会に参加したクリスチャン議員として、牧山ひろえ参議院議員、木俣佳丈参議院議員、今野東参議院議員を紹介。大会会長の杣浩二氏(日本CBMC理事長)は、今年1月末に死去した故・鈴木留蔵氏(同祈祷会顧問=日本CBMC名誉会長)について紹介するとともに、同祈祷会を中心になって支える日本CBMCの働きが日々祝されて、様々な進展が与えられていることを報告した。
前回までの祈祷会では祈る時間が少なかったという反省があり、今年は祈りの課題を昨年の12から、5つとシンプルにまとめ、1)日本のため、指導者のため、2)アジア・世界の平和のため、3)教育・子どもたちのために、4)経・財界の祝福と導きのために、5)教会・教役者のために、の5つの課題で30分以上にわたって祈りをささげた。
各5つの課題では初めに、各界を担う代表者として木俣佳丈参議院議員、日本キングスガーデンの泉田昭理事長、小さないのちを守る会の水谷潔代表、インターナショナルVIPクラブ代表の市村和夫代表、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会の峯野龍弘牧師が祈り、その後各個々人で、また晩餐を共にした各テーブルごとで祈祷。最後には、参加者全員が手をつなぎ輪になって、讃美歌「主イエスの十字架の血で」を歌った。
同実行委によれば、東京で開催された同祈祷会に参加できなくても日本のために祈ろうと、海外では米国や台湾、国内でも北海道や名古屋、その他各地で時刻を合わせて祈りがささげられたという。
実行委員長の近藤高史氏(日本CBMC副理事長)は、今年の開催を「多くのクリスチャンの一年を通し積み上げられた祈りの結実であり、神様に喜ばれる祈祷会を捧げることができ感謝」と振り返り、「新たな祈りの一年がスタートした。日本のために憶えて祈る、より多くの勇士が生まれ、第10回を共に迎えられるよう祈り続けたい」と来年に向けた意気込みを語った。
来年の第10回国家晩餐祈祷会は、2010年3月5日(金)に、同じく京王プラザホテルを会場に開催される予定。