ユーゴスラビア連邦解体の過程で生じた内戦(1991〜95年)により、クロアチア人、セルビア人、ボスニア人の間に民族間の緊張が高まり、それ以来、相互不信や過去の出来事に対するさまざまな感情が存在し、いまだに完全な解決に至っていない課題もある。それぞれの民族は異なる歴史や文化を持ち、その結果、相互の認識や対立が生じることがあるが、一方で、多くの人々は共通の過去や将来の平和と協力の可能性を見いだそうと努めている。
真の和解のために、そして神がキリストの力によってこれらの宗教的・民族的束縛を氷解してくださるよう祈ろう。カトリック教会は地域社会に大きな影響力を持っており、民族間の和解のために活動しているカトリックの指導者もいる。
多くの人々がいまだに紛争による心理的、感情的なトラウマに苦しんでいる。教会は、この分野で大きな影響を与えることができるはずだ。民族間の和解はもちろん、人間として最も根本的な必要である「神との和解」が、キリストにある兄姉たちによってクロアチアの人々にもたらされるよう祈っていただきたい。
■ クロアチアの宗教人口
カトリック 87・5%
プロテスタント 0・8%
イスラム 1・9%
ユダヤ教 0・1%
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