スーダンでの絶え間ない流血にもかかわらず、神は力強く働かれている。スーダンの171の民族グループの82%以上がキリストを知らず、福音に触れる機会もない。
現地の宣教師のジョン(安全上の理由から本名は伏せている)は、スーダンで起きている現在の戦争が、これらの未伝道部族の多くの人々を信仰に近づけていると言う。「これらの未伝道部族からの難民が国境を越えてやって来て、弟子作りの運動に参加できるようになっています」とジョンは語る。
彼が働いている宣教団体では、スーダンのキリスト者を対象に、教会中心の聖書翻訳訓練を行っている。その目的は、スーダンの少数民族言語でも神の御言葉にアクセスできるようにし、未開拓の人々(UPG)の間での教会設立活動を促進することにある。
「これらの翻訳チームは、創世記からヨハネの黙示録まで、すでに50の聖書物語を翻訳しました」とジョンは言う。昨年4月に戦争が勃発すると、信者たちはスーダン国境沿いの7カ所で活動する7つのチームに組織された。
スーダンでは、少なくとも1070万人が紛争によって難民となり、150万人以上のスーダン人が近隣諸国に逃れている。信者たちは、自分たちの出身部族からの難民に会うと、彼らに天の神を紹介する。その結果、人生を変えるような変革がもたらされるのだ。
「イスラム教では、神はアラビア語を話すのですが、私たちは、彼らの心の言語で神と交流する機会を提供します。それは彼らにとって初めての真新しい体験となるのです」とジョンは言う。「これらの人々のほとんどは、自分の言語で神に祈ったことがないのです」
紛争状態にあるスーダンだが、神はそれも宣教の機会として用いてくださる。ジョンのような奉仕者が、なおいっそう実を結び、救いの扉が開かれるように祈っていただきたい。
■ スーダンの宗教人口
イスラム 61・4%
プロテスタント 14・8%
カトリック 10・7%
土着宗教 11・1%
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